心をこめて
『我が雪とおもへばかろし笠の上』 宝井其角
12月に入り,そろそろ雪のことが心配されます。そう言えば,この其角の句をもとにした「我がものと思えば軽し笠の雪」ということわざが思い出されます。笠に積もった雪,その雪も自分のものだと思えば軽く感じられるということから「一般的に苦労と思われるようなことについても,自分のためであると思えばそれを苦労や負担には感じない」ということを例えた言葉です。自分のために一所懸命頑張る12月にしてほしいです。
11月は郡の音楽会・出前実験授業やふれあい文化子どもスクールの他,各学年の見学学習や生活科のお祭りなど行事も多く,また,授業研究なども積極的に取り組まれ,とても充実した毎日だったように思います。いろいろな体験・活動を通して自分の世界を広げていくことは,子どもたちにとって大変大事なことだと考えます。
そして,いよいよ2学期のまとめの時期です。あと何日…というように,指折り数える時期となりました。
学期の終わりには,学級担任から,今学期の活動の成果として通知表が手渡されます。それぞれの欄には,活動の様子が記入されていますが,評価や評定のところだけでなく,特別活動の記録や通信欄にも細かく目を通して見ていただきたいです。なぜなら,そこには,毎日の学校生活を送るお子さんの頑張ってきた点はこういうところで,もっと伸ばしてほしいと思う点はこんなところという,担任の思いが強く込められているからです。
その始まりは,こうなっています。
・・・この絵を貴方にさしあげます
下手ですが
心をこめて描きました
その後も詩は続きますが,「心をこめて描きました」というところに,言葉の強さと人柄の温かさを感じます。
学校は,子どもたちの活動を認め,励まし,応援する場です。担任をはじめとする多くの教職員は,そういう目で子どもたちの活動を支えております。そして,子どもたちの成長を,心をこめて応援し,見守っている証しが,通知表の文章だと思っていただきたいのです。
2学期もあと少し。子どもたちの成長をお伝えできるように教職員も努力していきます。