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福井県おおい町の小学校です。 日々の様子をお伝えします。

2009年12月2日水曜日

「頑張れ」から「応援するよ」

 花屋さんの店先にポインセチアが並び始めました。濃い赤と緑のコントラストがとても美しい花で,この季節の定番の花です。たくさん並んでいる鉢の中に,少し気弱そうなポインセチアがありました。見るからに他の鉢と違って,赤や緑の色が薄いのです。「おい,頑張れよ」と,なんか声をかけてあげたくなるようでした。
 普段何気なく使っている「頑張れ」ですが,その「頑張れ」についてカウンセラーの先生の話を聞く機会がありました。
 モチベーションがあがっている人に「頑張れ」という言葉は応援にもなってまだいいのですが,いっぱい頑張っている人に,まだ足りないから「頑張れ」とか,頑張りすぎて息切れ状態の人に,「頑張れ」というのは,ちょっと酷な面があります。人の気持ちを理解することは簡単ではありません。そうではなくて一緒に頑張ってあげる姿勢というか態度が大切ですと。
 ちょっと考えさせられました。

 本郷小学校ではこの2学期,子ども達が「一緒にやろう,応援するよと」いう思いで精一杯取り組んだ活動がたくさんありました。暑い中汗を流した体育大会や郡の陸上大会とその練習,マラソン大会,仲良し班活動,連合音楽会などの多くの行事を通して,たくさんの宝物を得た子ども達は,心も体も大きく成長しました。さて,どんな宝物でしょうか。
 体育大会では助け合う気持ちを大事にして競技や係活動に全力で取り組みました。仲良し班活動では小さい子に声をかける優しさと難しさを学びました。マラソン大会では練習の成果を出して,全員完走することができました。お互いを励まし応援する姿はとても感動的でした。音楽会では,美しい響きで合唱することができました。どの活動をとっても,本番までの間に,学級・学年・全校で取り組んできた証しです。一人一人が途中であきらめずによくやり通した証しです。行事や生活に精一杯取り組み,やりきったという充実感を味わって,大きな自信になったと思います。
 また,友達の良いところさがしとか,独りぽっちの友達に「一緒に遊ぼう」と声をかけたりする「本郷小なかよし憲法」も作りました。その成果は今月の人権教育の授業参観でごらん頂きたいと思います。ところで,あの花屋さんで見た気弱そうなポインセチアも大切にしてくれる人と出会えたかなあと思っているところです。優しい人に育てられて元気になっているといいと思います。