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福井県おおい町の小学校です。 日々の様子をお伝えします。

2013年6月3日月曜日

6月号

(  )がまずしいと学力もまずしい
                                                                       
 『片隅にあやめ咲きたる門田かな』    子規 作
 
 あやめや紫陽花の美しい季節となり,近畿,関東も梅雨入りしました。北陸はまだのようですが,5月の終わりから梅雨の気配に充ち満ちています。外遊びができない日の体育館は全校児童にはとても狭いですが,みんな元気に遊んでいます。

 さて,5月25日の奉仕作業には,保護者の皆様に大変お世話になりました。お陰様で通学路やグラウンドなど本当に見違えるようになりました。また,水泳学習も6月半ばより始まります。きれいになったプールで泳げる日を子どもたちは心待ちにしております。さらに,資源回収には保護者の皆様だけでなく,地域の皆様にも御協力をいただきました。各収集場所に運んでくださったり,学校まで持ってきてくださったりと,学校のため,子どもたちのためにとの皆様の温かな心が伝わってきて,本当にうれしく感じました。ありがとうございました。

 ところで,みだしの言葉は何だろうとお思いでしょう。
 これは,立命館大学教授の陰山英男氏の言葉です。では( )の中には,どのような言葉が入るのでしょう。実は『食事』という言葉が入ります。厚労省の調査では,「朝食を毎日食べることは以前より習慣化しているが,子どもだけで朝食4割」という結果が出ています。近年は,労働環境の変化や,家族の生活時間帯の夜型化,食事に対する価値観の多様化などにより,家族や誰かと食事を共にする機会が減少し,家族と一緒に暮らしているにもかかわらず一人で食事を摂る「孤食」,子どもだけで食べる「子食」などが増えているそうです。これらの様々な「こ食」は栄養バランスがとりにくい,食嗜好が偏りがちになる,コミュニケーション能力が育ちにくい,食事のマナーが伝わりにくいなどの,食に関する問題点を増加させる要因となっています。

 では,『食事を豊かにする』ためにはどうしたらいいのでしょうか。

一つは楽しい食事をするということです。「楽しい食事」とは,「家族みんなで楽しくおしゃべりしながら食べること」「いろいろ話をして,笑えるような食事」のことです。食事を楽しいと感じている子どもの80%以上は,家族関係や友だち関係に満足しているという結果も出ているそうです。
もう一つは、朝食をしっかり食べるということです。何も豪華な食事を準備しなければならないということではありません。例えば,朝食に具だくさんの味噌汁を用意すればいいのです。具だくさんの味噌汁とは,給食にも時々出てきますが,お椀の中に一杯具の入った味噌汁のことです。日頃作っている味噌汁を具だくさんにするだけで豊かな食事に変わります。そのような朝食を食べてくる子どもたちの頭は,しっかりと働くようになるのです。


家族そろって様々な会話をすることは,学力の土台にもなり,身近な人たちとの関係もよりよくしていきます。忙しい毎日ですが,どうぞ,御家族で楽しい食事を摂ってください。